鞍月用水と大野庄用水沿いを歩く~金沢の歴史あるまちなみとパン、和菓子の旅~
50もの用水がある金沢。江戸時代前に築かれたものもあり、長い年月金沢人の生活の中にあって、日本家屋とも現代的な建物とも調和しています。 今回の「まち歩き」では、おしゃれなお店が並ぶ鞍月用水(せせらぎ通り)、歴史的な建造物が残る大野庄用水沿いを歩きます。
朝からスタートmorning start!
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【9:48】「南町・尾山神社」バス停からスタート!
「まち歩き」のスタート地点はバス停「南町・尾山神社」。土日祝日は100円でまちなかを巡れる「まちバス」がおすすめです。北陸銀行の前にあるバス停から、尾山神社方面(隣の郵便局の方向)に向かって歩きます。
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尾山神社の前まで来たら「尾山神社前」の交差点を右に。「金沢中央観光案内所」ある方に曲がります。
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金沢市文化ホールの横を歩きながら鞍月用水に向かって進むと、緑に覆われた「ひらみパン」の店舗が見えてきます。
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② 【10:00】「ひらみパン」でブランチ! 人気のモーニングを食べる
「ひらみパン」は言わずと知れた金沢屈指の美味しいパン屋さん。鞍月用水沿いの「Boulangerie et Bistro ひらみぱん」では、パンが買えるだけでなく、フレンチのモーニングとランチが食べられます。外観はとてもレトロで、大正時代の鉄工所跡とのこと。 「モーニング」は予約ができないので、行列になっていることが多いです。お店に入れるのを待ちつつ、オーダーするものを考えておくのもいいかもしれません。
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明るさを抑えた店内は、ヴィンデージな家具や壁紙、調度品が置かれていて、騒がしい日常とはちがう時間が流れているようです。
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奥の方は本棚や鏡があり、書斎を思わせる空間でした。
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モーニングセットの「クロックマダム」(税込1,584円)、「キッシュセット」(1,584円)、「アボカドのデュカトーストセット」(税込1,635円)の3種の中から、特に人気の「クロックマダム」をオーダーしました。モーニングセットには税込605円で「本日のスープ」がつけられます。
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半熟の目玉焼きがのったトーストに、チーズやチキンなどがサンドされていて、とっても食べごたえあります。 サラダもレタスにインゲンマメ、サヤエンドウ、レンズ豆、クルミ、大きくカットしたマッシュルームが入っていて、味や食感の変化が楽しめました。
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『Boulangerie et Bistro ひらみぱん』 ・住所 金沢市長町1-6-11 ・営業時間 モーニング8:00~10:30(L.O.) ランチ 12:00~15:30(L.O.) パンの販売 8:00~18:00 ・定休日 月曜日定休 (その他不定休)
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「ひらみパン」から鞍月用水沿いを水の流れに逆らうように南下します。用水沿いの家やお店に向けて何本もの私有橋が書けてある景色は、なんとも言えない風情が感じられますね。
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「貴船明神」という、縁結び・縁切りの神社もあります。結びたい縁など、お願いしてみてはいかがでしょうか。それぞれ参拝方法が違うので、詳しくはチェックしてみてくださいね。
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せせらぎ通りを南下するにつれ、お店の多いエリア、香林坊に入っていきます。そして、イエローとブラウンのおしゃれなお店が見えてくるはずです。このお店はメガネやサングラスなどのアイウェアを販売する「めがねのお店 Mito」。カフェ営業もしています。
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「Mito」の前の通りを右に曲がり、黄色い土壁に囲まれた石畳の細い道を歩きます。このあたり一帯は「長町武家屋敷跡界隈」というエリアで、加賀藩政時代の武家屋敷跡が保存されています。
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細い道を抜け、「長町二の橋」を渡ります。
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鞍月用水沿いの「せせらぎ通り」にある「ひらみパン」から、大野庄用水沿いに移動してきました。黄色の壁に沿って流れている用水や伝統的な日本建築を眺めながら「金沢市老舗記念館」を目指します。
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【11:45】「金沢市老舗記念館」で知る、金沢の町民文化の豊かさと華やかさ
加賀藩政時代から続く薬種商(薬を販売する商店)の「中屋薬舗」の店舗を活用した「金沢市老舗記念館」。明治時代に建てられた2階建ての店舗で、金沢の町民文化や何代も続く老舗の歴史を伝えています。 今回はここ「金沢老舗記念館」(観覧料100円)と近くにある「前田土佐守資料館」(観覧料310円)、両方に入るので「前田土佐守資料館・老舗記念館共通観覧券」(360円)を購入しお得に観覧します(券は両館の受付で提示)。
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鞍月用水沿いの「せせらぎ通り」にある「ひらみパン」から、大野庄用水沿いに移動。「長町武家屋敷跡界隈」という、加賀藩政時代の武家屋敷跡が保存されているエリアにやってきました。
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1階には、中屋薬舗を再現した「みせの間」や薬造り・販売の道具などの展示で、伝統的な商家の様子を知る事ができます。また、茶室や日本庭園があり、老舗町人の豊かな文化を感じることも。
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企画展では加賀てまりや花嫁のれん、婚礼衣装なども展示されており、金沢の町民文化の華やかさに見とれてしまいました。
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2階の展示室では100年以上続く老舗が設立した「金澤老舗百年會」による協力で、老舗に伝わる道具や商品などが展示されています。 年3回入れ替えで、来館する時期によりちがった老舗の展示が見られます。
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『金沢市老舗記念館』 ・住所 金沢市長町2丁目2番45号 ・開館時間 9:30~17:00(入館は16:30まで) ・休館日 月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始(12/29~1/3)、展示替え休館 ・観覧料金 一般 100円 65歳以上・障害者手帳をお持ちの方(または障害者手帳アプリ『ミライロID』を提示された方)とその介護人 100円(祝日無料)、高校生以下 無料 前田土佐守資料館・老舗記念館共通観覧券 一般360円、団体(20名以上)310円、65歳以上 260円 ※発行日当日限り有効
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【12:15】「前田土佐守家資料館」で加賀藩重臣「前田土佐守家」の歴史に触れる
金沢市老舗記念館の斜め向かいにある建物は「前田土佐守家資料館」。加賀藩初代藩主・前田利家とまつ(芳春院)の次男、前田利政が祖先である「前田土佐守家」は藩の要職を歴任し、「加賀八家」と呼ばれていました。
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資料館には前田土佐守家に伝わる約9000点の古文書や武具、書画などの歴史資料が保存され、企画展ごとのさまざまなテーマに沿って展示されています。
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館内では前田土佐守家の成り立ちや歴史についてパネルや映像でわかりやすく紹介しています。 兎耳をかたどった兜が印象的な「黒漆塗黒糸威二枚胴具足」は迫力があり、信長や秀吉、まつによる書状は、たびたび大河ドラマの舞台にもなる戦国時代から、前田土佐守家が脈々と続いていることを感じさせられるなど、見ごたえ充分の展示です。
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5代 直躬(掛け軸の肖像)、6代 直方、7代 直時、10代 直信が土佐守(とさのかみ)という身分に任じられたことから、「前田土佐守家」と呼ばれるようになったそうです。
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お土産コーナーも充実。武将はがきや家紋のマスキングテープ、「黒漆塗黒糸威二枚胴具足」のペーパークラフトなど、文具や雑貨が盛りだくさんです。
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『前田土佐守家資料館』 ・住所 金沢市片町2-10-17 ・開館時間 9:30~17:00(入館は16:30まで) ・休館日 月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始(12/29~1/3)、展示替え期間中 ・観覧料金 一般 310円、団体(20名以上) 260円 65歳以上・障害者手帳をお持ちの方(または障害者手帳アプリ『ミライロID』を提示された方)、およびその介護人210円(祝日無料)、高校生以下 無料 前田土佐守資料館・老舗記念館共通観覧券 一般 360円 、団体(20名以上)310円、65歳以上・ 障害者手帳をお持ちの方、または障害者手帳アプリ『ミライロID』を提示された方とその介護人 260円 ※発行日当日限り有効
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【12:45】昭和レトロな『髙田生菓子店』で今と昔の人気の和菓子をお土産に
「前田土佐守家資料館」を出て、木倉町商店街に向かいます。最初に見えるお店が「髙田生菓子店」です。 昔ながらの佇まいの「髙田生菓子店」の店先には、「カボチャ饅頭」の看板と「キウイ大福」ののぼりが。どちらも美味しそうで気になります。
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店内のケースにはずらりと和菓子が並んでいました。それぞれおいしそうで目移りしてしまいます。 お店の人によると、「かぼちゃ饅頭」や「キウイ大福」、「ショコラ大福」など新しく開発された和菓子だけでなく、「抹茶うき島」や「水山吹」など昔からあるお菓子も人気とのことです。
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お菓子を選びつつもお店の雰囲気も気になったので、いつ建てられたのかお店の方に聞いてみると、だいたい昭和30年頃とのこと。調度品がレトロだったり、和菓子作りの道具が飾ってあったりなどして、店内を見ていても面白いです。
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少し迷いながらも、10月半ばまでの季節限定のキウイ大福(税込180円)、名物のカボチャ饅頭(税込130円)、そして前田土佐守家に伝わる300年前の和菓子を忠実に再現した「水山吹」(税込140円)を購入しました。 そして、店内で食べても良いと許可を頂いたので、早速食べて見ることにしました! ※店内でも食べられるけれど、飲み物の提供はなし、テーブルは1箇所のみ
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冷蔵庫で冷やしてあったキウイ大福(左端)は、さらさらで柔らかな皮に甘くてみずみずしいキウイが入っていて、口の中をひんやり冷やしてくれました。キウイ大福のシーズンが終わり、11月半ば頃になると、栗大福やいちご大福の販売がスタートするそうです。 かぼちゃ饅頭(中央)はほのかに塩気の効いた皮に、ほくほくのかぼちゃあんが包まれています。 長芋やウコンなどを蒸した「水山吹」(右端)はしっとりとした口当たりに上品な甘さ。「上級武士の味覚」と呼ばれていることにも納得です。
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『髙田生菓子店』 ・住所 金沢市木倉町6-10 ・営業時間 8:00~19:00 ・定休日 水曜日
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髙田生菓子店を出て、木倉町商店街を抜け、片町一丁目に出たら、「百万石通り」を香林坊方面に向かって歩きます。
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【13:03】「香林坊東急スクエア・日銀前」バス停でゴール
お隣は「日本銀行金沢支店」、向かいは「大和 香林坊店」という、金沢のど真ん中で本日の旅は終了。スタートとゴールは賑やかな街中ですが、一本入ると用水のせせらぎと加賀藩政や大正・昭和の風情が感じられる、金沢らしい街めぐりだったのではないでしょうか。 コース上には紹介しきれなかった素敵なお店や施設が、まだまだたくさんあります。ぜひ、歩いて、自分だけの「金沢の歴史あるまちなみとパン、和菓子の旅」を完成させてくださいね。 ※このコースは2023年9月5日に行って来ました。営業時間・定休日など、店舗・施設情報はご利用の際に必ず事前にご確認ください。
ゴールFinish!