夏バテからの回復にも効果抜群の豚肉を楽しくおいしく食べられる

「庶民派のお肉」「お財布の味方」のイメージがある豚肉。家で食べるのは生姜焼きや焼きそばの具、加工品ならハム、寒い季節なら豚汁くらいのイメージだろうか。

口にする機会は多いのに、意外に料理のバリエーションが少なく感じる豚肉を、和洋エスニックとさまざまな調理と味わいで食べられるのがせせらぎ通りにあるオインクオインク。店名は英語で豚の鳴き声。

豚肉は、一年中いつ食べてももちろんおいしいけれど、これからの季節は、夏バテの回復にもぴったりの食材だ。たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルなど、健康に生活するために必要不可欠な栄養素が豊富。特にビタミンとミネラルは、疲労回復におすすめのビタミンB1をはじめとするビタミンB群や亜鉛、鉄分、カリウムなどがバランスよく含まれている。

黒板にはおすすめメニューや厳選豚肉の産地、特徴がイラストとともに書き込まれている

オインクオインクが提供する豚肉は、能登島で生産された「能登の島豚」をはじめ、滋賀県の「蔵尾ポーク」、北海道で育った「ゆめの大地」が今のレギュラー。

「能登の島豚」は、能登島の中心部にある島唯一の養豚場で育った豚の肉。ほどよくサシの入った肉は柔らかく、噛むほどに口に広がる旨味と甘みが特徴。

「蔵尾ポーク」は、別名「バームクーヘン豚」。その名の通りバームクーヘンを食べて育った豚。独自に研究・配合した飼料で大きくなった豚は、脂の甘みが強く、桜色の美しい色をしている。

「ゆめの大地」は自然豊かな北海道でとれる豚肉。肉にはオレイン酸が多く含まれていて、ヘルシーな味わいだ。

ほかにも、その日の仕入れで全国各地のこだわりポークが食べられるのがオインクオインクの楽しみ。

厳選豚はシンプルにグリルで食べ比べるのがおすすめ

オインクオインクが厳選した豚肉それぞれの味わいを堪能するなら、一番のおすすめはシンプルなグリル。

「特選銘柄豚のグリル(1,980円～)」はかたまり肉の甘みや旨味、歯ごたえまでを存分に食べ比べることができる。

冷めてきても変わらない味わいは、焼き方に秘密がある。はじめに表面を焼いて旨味を閉じ込めたら、あとは低温でじっくり火を通すのだとか。じっくりと焼きを入れる分、少し時間がかかるため、グリルは最初にオーダーするといい。

添えられる数種のソースや能登の塩も肉の味を引き立ててくれるのがまたうれしい！

かたまり肉の迫力も満点のグリル。熱々はもちろん、おしゃべりに夢中でたとえ冷めても感動モノのおいしさ！

こだわるのは豚の銘柄だけじゃない。

オインクオインクでは豚を半頭丸ごと仕入れる。そのため、部位ごとに最適のタイミングや調理で料理を提供することができるのも専門店ならではの特長。

店内で手詰めされるクラフトソーセージは、ぷりっとした弾力が自慢のエマルジョンとジューシーさが人気の粗挽きの2種。最高の味を引き出すための配合は、専門店だからこそ。「欲張る2種盛りソーセージ(1,600円)」で両方のこだわりを味わい尽くそう。

完全自家製無添加のソーセージはジューシーさと歯ごたえの良さで人気メニューのひとつ

もうひとつ、是非味わって欲しいのは「ほちゃシロとモッツァレラチーズのアヒージョ(900円)」。焼いて食べる時とはひと味違う、歯でかみ切れるほど柔らかいのにプリプリのシロはまさに新食感！ バケットですくってオイルまで残さず食べたい一品だ。

シロの旨味がオイルに溶け出し、トロトロのモッツァレラチーズとの相性抜群

ホームパーティのようなくつろぎもプロポーズもおまかせ

オインクオインクの人気は、料理だけにとどまらず、その幅広い使い方にもある。

店は、武家屋敷が連なる長町の風景にも溶け込む古民家風の町家。雰囲気のある玄関をくぐると1階は気軽なテーブル席と、自慢のタイル張りのカウンターが並ぶ。カウンターは、ゆっくり一人飲みを楽しんだり、奥に見える厨房を眺めながらの待ち合わせに。

2階に上がると、半個室のパーティルーム。貸し切りが基本で専用のドリンクカウンターもあって、仲間とのホームパーティのようにくつろげる空間になっている。

2階の吹き抜けから見下ろすカウンタ－。どっしりとした梁も町家の風情がたっぷり

落ち着いた雰囲気の貸し切り半個室はパーティはもちろん商談や接待にも使えそう

その中でも一番のスペシャル席は半個室のさらに奥。

吹き抜けの高い天井に半ば浮いたようにしつらえられたソファ席。階下の賑わいや料理の香りが漂いながらも、2階の奥の奥に隔離されたロマンティックなプライベート空間になっていて、日頃のデートはもちろん、記念日やプロポーズの席としても人気なのだそうだ。

店長いわく「私は欲張りだから、お客様には料理がおいしいと言っていただけるだけじゃなくて『心地いい店』だと言っていただきたいんです。だからご要望にはできるだけ応えたいし、私たちスタッフができることは何でもしたいと思っています」。

オインクオインクでどんな風に過ごしたいのか。予約時などに相談すれば、楽しみ方はどんどん広がりそうだ。

空中に浮いているような非日常感を味わえるソファ席は予約必須！

※価格はすべて税別

取材日時2019年9月13日

取材・文　小杉智美

店舗情報

店舗名	PorkBrasserie OinkOink
住所	金沢市長町1-2-24
電話番号	076-224-0223
営業時間	17:00～24:00(LO23:00)
定休日	水曜、第3火曜