クラフトビールと地酒で昼酒を堪能

LOVE for ALL(以下LfA)があるのは、香林坊2丁目交差点の目の前ブランシェビルの1階。金沢で「香林坊」といえば、市内でも1、2を争う繁華街、そんなイメージが強いだろう。そのイメージは間違ってはいないのだけれど、香林坊は広い。

実は、香林坊2丁目交差点界隈は銀行や企業が連なるせいか、周辺に比べて飲食店が比較的少ない。

そんな中LfAは、朝12時から夜までアイドルタイム(ランチタイムとディナータイムの休止時間)を設けることなく、食事もカフェも、アルコールも楽しめる店だ。

和洋のミックス、どこかオリエンタルな雰囲気も漂う店内

日本酒に焼酎、ビール、ワイン、ウイスキーなど、幅広いアルコールメニューの中で、特に多くそろえているのは「地元の酒」。

全国でも有数の酒処らしく、県内各地の日本酒はもちろん、近年人気の高いクラフトビールも豊富だ。

それぞれに味わい深い金澤クラフトビール3種。左から加賀棒茶スタウト(990円)、UNITE IPA(990円)、きまエール(990円)

県内各地にある酒蔵自慢の日本酒の数々を存分に飲み比べられる。試飲もOKというのもうれしい。

ヘルシーなおつまみと金沢グルメ

美味しい地酒やクラフトビールとくれば、もちろんおつまみがつきもの。LfAのおつまみはただおいしいだけではないのが特徴。

というのも、メニューの多くが小麦不使用だったり、動物性の食材を使わないメニューも豊富。つまり、カロリー控えめ、糖質控えめでヘルシー。

「おつまみで太っちゃう」なんて心配は無用。心置きなく飲んで食べて、楽しい時間を過ごすことができるのだ。

LfAオリジナルの中トロ刺身(1,584円)。見た目もとろけるような舌ざわりもまさに中トロだが、実は夏が旬の加賀野菜・太きゅうりで作られている。

ピザはなんと生地が油揚げ！ 具材の上でとろりと溶けるチーズは植物性のヴィーガン・チーズ(220円)への変更も可　「金澤ピザ(1,100円～)」

メニューの中には、テーブルで仕上げてくれるものも。「カリフォルニア・アボカドボード(1,584円)」。訪れた人に楽しんでもらいたいというLfAの遊び心とホスピタリティが満載。

「スパイシー枝豆(660円)」は、文字通りスパイスの効いた味わいは濃厚なクラフトビールにもぴったり。

金沢の中心で異国気分も味わえる

LfAは、アメリカ・ロサンゼルスにある有名レストラン「Shojin」の姉妹店。

ロサンゼルスでは近年、健康志向が高まっており、新鮮な素材を使ったプラントベース、グルテンフリー、ヴィーガンなどのオーガニックレストランへの注目が高まっている。中でも「Shojin」は、日本人が経営する本格的な日本食が食べられることでも特に人気が高い。この店を経営しているのが、実はLfA店主の双子の兄弟なのだ。

「新鮮な食材が多く、豊かな食文化のある金沢でも、こうしたヘルシーでオーガニックな料理は受け入れられると思いました。それも、ただ取り入れるだけでなく、地元の食材や伝統料理とミックスさせれば、より食の楽しみが広がりますし、より多くの人に安心してきてもらえる店になると考えました」という店主。

こうしたオーガニック食は、アメリカのセレブ層から広がり、今や世界スタンダードになりつつあるのだという。

ランチタイムに食べられる金沢グルメのハントンライスもLfA流に！ 「蟹たっぷりハントンライス(2,530円)」

ハンバーガーのパテは加賀レンコンがベースのベジハンバーグ。野菜の旨味がぎっと詰め込まれている。もちろん、グルテンフリーバンズ(330円)やヴィーガンチーズ(220円)への変更OK。「バーガープレート (1,782円～)」

店主は、金沢名所もアテンドしてくれるので、観光で金沢を訪れた人はぜひおすすめを尋ねてみてほしい。

LfAには、ヘルシーな食の関心が高い外国人も多く訪れる。地元食材や金沢グルメを堪能しつつ、金沢にいながらにして外国情緒も味わえる、おいしくて楽しい場所だ。

Instagram https://www.instagram.com/loveforall.kanazawa/

※価格はすべて税込み

取材日時　2024年5月14日

取材・文　小杉智美