淡い色合いの細長い暖簾が可愛いらしい、こじんまりとした一軒家「東山あり月」。

一棟貸しだから誰にも気を遣うことなく、のんびり思うままにくつろげる

金沢の人気観光地・ひがし茶屋街。卯辰山を背景にした古い町並み、近くには優美な浅野川が流れとても風情のあるエリアだ。「こんなところに住んでみたい」と思う方も多いのではないだろうか。

そんな希望を叶えてくれるのが「東山あり月」。「浅野川大橋」から一つ下流にある「中の橋」のすぐそばにある一軒家で、ひらひらとなびく細長い暖簾が目印だ。こちらを運営しているマーク株式会社の岩﨑裕樹さんに話を伺った。

「２階の窓の外には浅野川が流れ、四季折々の景色を望むことができる小さな一軒家です。1階にはミニキッチン、トイレ、バスルームがあり、2階のベッドルームには天童木工を代表する「長大作」の低座椅子や、イサムノグチのAKARI が配置され、和モダンなインテリアに仕上げました」。

2階にあるベッドルーム。畳の和室だが、ベッドなので布団の上げ下ろしの手間もない。

ベッドルームから見える浅野川。この美しい景色がいつでも眺められるのは「東山あり月」ならではの贅沢。（2名様1泊　15,800円～）

ベッドの横のくつろぎスペース。温かみのある灯りが心を和ませてくれる。

一棟貸しの宿は自分たち以外に誰もいないので、他人に気を遣うことなく、のんびりと思うままにくつろぐことができる。

「茶屋街の近くに立地しているが、喧騒から離れ静かに過ごせる」「ホテルと違い、他の宿泊者の音などが気にならないのがいい」「川沿いの景色がよかった」と宿泊者からも好評だ。

洗面所に置いてあるアメニティやタオル、リネンなどは宿泊日数に応じて備えてある。

旅の疲れを癒す独立したバスルーム。

和風のインテリアを取り入れたお手洗い。

「あり月」ならではの旅の楽しみ方とは？

「あり月」ならではの旅の楽しみ方やおすすめの過ごし方について岩﨑さんに聞いてみた。

「あり月を出て、川沿いを上流に歩くこと5分ほどで『ひがし茶屋街』に着きます。お茶屋見学や工芸品の制作体験、美術館やギャラリー散策、ショッピングに裏路地のカフェでゆっくり金沢の情緒に浸るのもいいですね。 夜は昭和2年創業の『くわな湯』で一風呂浴びて、主計町の料理料亭街へ。老舗料亭から前衛的なフレンチまで、全国のFoodieが集まるエリアでちょっとリッチなディナータイム。もう一軒、素敵なバーで一日を締めくくる。全て徒歩圏内で金沢らしさを満喫できます。また着物をレンタルして出かけ、いつもと違う自分に出会うのもオススメです！」

「あり月」は素泊まりだが、徒歩圏内に食事処が多いので朝食から夕食まで困ることはない。

尾張町からひがし茶屋街、主計町茶屋街にかけては町家を改装したお洒落な飲食店やバーが数多くある。

例えば、朝食なら台湾料理「四知堂（スーチータン）kanazawa」やカフェ「素都（ソツ）」、和食「貴船」が岩﨑さんのおすすめだそう。朝のお散歩がてらぜひ訪れてみたい。

１階にあるミニキッチン。朝食など簡単な調理をすることもできる。

窓からはすぐそばの「中の橋」が見える。奥に見える緑は「主計町緑水苑」。朝のお散歩に行ってみたい。

日常で緊張を強いられる現在だからこそ、ほっとできる場所で過ごしてほしい

最後に岩﨑さんからお客様へのメッセージをいただいた。

「金沢は、適切な距離を保った寄り添い方にたけている街。日常で緊張を強いられる現在だからこそ、ほっとできる場所として選ばれるのではないかと思います。県外のお客様はもちろん、県内のお客様にも、地元の魅力を再発見していただけるのではないかと思います。 『あり月』はGOTOトラベルキャンペーンの対象施設になりますので、この機会に是非ご利用いただければと思います」。

コロナ対策についても「１組限定の宿ですので、他のお客様と接することはございません。玄関に除菌スプレーも設置しています」とのこと。

風情溢れる東山で、のんびり気ままに暮らすように泊まる。非日常を楽しみながら、心静かなひとときを過ごしたい方におすすめの宿だ。

※価格はすべて税抜

取材日時　2020年９月10日

取材・文　岡崎真由美

店舗情報

店舗名	東山あり月
住所	金沢市東山３丁目14-2
電話番号	076-264-3201（ホテルパシフィック金沢）
営業時間	チェックイン15:00～18:00　チェックアウト～11:00