金沢城周辺に残る「武家屋敷」を巡り、加賀藩の武士の暮らしや町民文化に触れる旅

江戸時代、加賀藩前田家の城下町として栄えた金沢。今もなお金沢城周辺には昔ながらの土塀や石畳の小路が残り、武士が暮らしていた屋敷を見ることができます。今回は加賀藩に暮らしていた武士たちのお屋敷をめぐりましょう。

朝からスタート

からスタートmorning start!

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    【9:30】尾山神社前スタート

    【9:30】尾山神社前スタート

    尾山神社の神門前からスタート。尾山神社は加賀百万石の礎を気づいた加賀藩祖・前田利家公とそのご正室・お松の方を祀る神社。ギヤマン(ステンドグラス)が嵌め込まれた神門は必見ですよ。

    • 尾山神社へは「南町」もしくは「南町・尾山神社前」バス停で下車。ちなみに土日祝日に運行している「まちバス」は、1乗車100円とワンコインでお得にまちなかを巡ることができて便利ですよ。

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    【9:40】足軽の生活が垣間見える「足軽資料館」

    【9:40】足軽の生活が垣間見える「足軽資料館」

    「足軽資料館」には、加賀藩を支えた足軽のお屋敷が2棟移築再現されていて、藩政期の足軽のお給金や仕事内容に、日常生活を再現した展示がされています。当時の足軽の生活を垣間見ることができて楽しいですよ。

    • 尾山神社の神門を背に、長町方面へと歩きます。大野庄用水につき当たったあたりからいかにも“武家屋敷”な風情の土塀が現れます。

    • 土塀の中の庭を通った先にあるのが「足軽資料館」です。

    • 訪れた頃はちょうど雪が降り積もっていて、こも掛けが施された土塀と相まって風情ある景色でした。寒いですけどね。 「こもかけ」については、以前金沢市内の「雪吊り」と「こもかけ」をめぐる記事で触れているので詳しくはこちらをご覧ください。(http://kanazawa-okiniiri.com/machiaruki/view/64)

    • 「足軽資料館」には足軽についての紹介展示がされている「高西家」と、足軽の日常生活を再現展示した「清水家」に2棟があります。 足軽は、鎌倉時代に「身軽に行動する身分の低い歩兵」として登場し、戦国時代には戦闘要員として活躍。

    • 秀吉の頃には手柄を立てれば出世ができたため多くの農民が足軽を志願したほど。 しかし太平の世となった江戸時代、足軽もそんなに多く入らないので、今でいう「リストラ」されちゃうんですね。切ない。

    • 足軽は最下層の武士にあたるため、基本的には、というか加賀藩以外の足軽たちの住居はいわゆる「長屋」が一般的。 なのですが!なんと加賀藩の足軽たちは「庭付き一戸建て」!が与えられていたのですよ。 とはいえ足軽の給金は、役職にもよりますが20俵から35俵。25俵が約100万円ほどらしいです。 年収100万円はさすがに生活ができないので、多くの足軽は内職をして賄っていたそう。

    • こちらは足軽の茶の間の様子。 時代劇でよく見かける光景ですね。

    • なんとお座敷もあります。 扉が閉まってますが、板戸の向こうには庭があるんです。

    • 「吉報は玄関から」 「お金次第で足軽になれた!?」 「江戸詰の方が楽だったから、足軽の中には喜んで江戸に行く者がいた」 など足軽に関するトリビア満載の「足軽一口メモ」があったりしてかなり面白いです。 <足軽資料館> ○ 開館時間 9:30〜17:00 ○ 休館日 年中無休(催物入替日を除く) ○ 入館料 無料

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    【10:15】旧加賀藩士高田家跡で中級武士の生活を垣間見る

    【10:15】旧加賀藩士高田家跡で中級武士の生活を垣間見る

    足軽の次は、「旧加賀藩士高田家跡」へ。長町武家屋敷界隈でもひときわ目立つ長屋門。ここは加賀藩に仕えた中級武士・高田家屋敷の長屋門、土塀などが復元され一般公開されています。また敷地内には大野庄用水を取り入れた池泉回遊式の庭園などもあります。

    • 敷地内に入ると左手に復元された長屋門があります。 旧加賀藩士の高田家の禄高は550石、6つの階級に分けられた加賀藩士の中では上から3番目の平士(へいし)に位置する中級武士。 江戸時代、屋敷に門だけでなく「長屋」や「厩」をつけることを認められていたのは、中級以上の武士のみだったのです。

    • 長屋門にある仲間部屋。 仲間の中でも住み込みで働く方向人が住むお部屋ですね。 仲間(ちゅうげん)というのは、武家に使える奉公人のことです。

    • 厩(うまや)もありました。 馬小屋ですね。なんとこちらの高田家では2頭の馬を飼っていたそうです。 ちなみに加賀藩では家禄が400石以上の武家屋敷に厩を建てることが許されていました。 平士の仕事内容や生活ぶりについてのうんちくが書かれていたりして、加賀藩の中級武士に関する知識が深まりますよ。

    • 雪で覆われて池が隠れてますが、池を中心に配した、江戸時代の代表的な庭園造りの池泉回遊式庭園もあります。 ちなみに金沢の代表的な池泉回遊式庭園といえば「兼六園」や「玉泉院丸庭園」など多数ありますね。庭園が気になる方は金沢の庭園めぐりも楽しいですよ。(http://kanazawa-okiniiri.com/machiaruki/view/39)

    • 現在の「旧加賀藩士高田家跡」は約270坪ですが、かつては443坪もあったそうです。広い。 階級だけ見ると中級ではありますが、武家全体で見ると上位15%に入るので、バリっバリの上流階級ですね。 1石=1両=約10万円程と言われているので、550石ということは…… ・・・!年収5千万以上で中級なの…… <旧加賀藩士高田家跡> ○ 開館時間 9:30〜17:00 ○ 休館日 年中無休 ○ 入館料 無料

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    【10:45】豪華な屋敷と美しい庭が見応えある「武家屋敷跡 野村家」

    【10:45】豪華な屋敷と美しい庭が見応えある「武家屋敷跡 野村家」

    金沢の武家屋敷の中でおそらく最も有名であろう「野村家」。ミシュランが認めた豪華な屋敷と美しい庭園は必見。2階の茶室ではお抹茶をいただくことも出来ます。併設の蔵を改装した「鬼川文庫」では野村家伝来の刀剣や前田家からの書状など貴重な資料が展示されていて、これまた見どころ満載な武家屋敷です。

    • 大野庄用水沿いに、香林坊方町方面へと歩みを進めると左手に現れるのが「武家屋敷跡野村家」。隣には茶菓工房「たろう」もあります。 野村家は、前田利家に仕えた野村伝兵衛信貞の屋敷跡なのですが、明治の武家制度の解体により幾度か住人が変わりました。 土塀や庭園の一部を残し、その後、加賀大聖寺藩の北前船の豪商・久保彦兵衛の邸宅を一部移築し、現在の姿となっています。

    • 玄関を入るとすぐ目の前には、野村伝兵衛信貞が能登末森城の戦いで着用したとされる鎧がお出迎えしてくれます。 野村家は11代にわたり前田家に仕え、御馬廻組や奉行職を歴任してきた由緒ある家柄で、禄高はなんと1200石! 今の価値に換算してみてもとんでもない年収・・! 3,000平方メートルもの屋敷を所有していたんですよ! それでも上級ではなく中級武士なんです。びっくりですね。 ……まぁ上級よりの中級といった感じでしょうか。

    • 「野村家」といえばCMでも使われたことから庭園が有名ですが、邸内の襖に欄間、釘隠しなどのしつらえが実に見事なのです。 「控えの間」には、襖の引手や釘隠しがガラスケースに展示されておりますので、是非こちらもご覧ください。 そんなとこまでこだわりますか?というこだわりっぷりがすごいです。

    • そしてこちらが「謁見の間」。 北前船の豪商・久保彦兵衛が藩主を招いた際につくったという「謁見の間」と「上段の間」が野村家に移築されております。

    • こちらが「上段の間」。総桧づくりの格天井です。 豪華すぎて言葉もないとはこのことでしょう・・ 床の間には加賀藩13代藩主と14代藩主の書も飾られていますよ。

    • 「野村家」といえば庭園も見逃せません。 庭には樹齢400年の山桃や椎木の古木があり、大野庄用水から引き入れた水で作られた池はなんと上下2段に分かれているのです。水が流れる様はまさに“市中の山居”。 金沢の街中にあることを忘れそうになるくらい静謐な空間です。

    • 曲水は「上段の間」の奥の濡れ縁にまで迫る作りで、濡れ縁に座りぼんやり流れる水や庭を眺めていると日々の喧騒を忘れさせてくれます。 ただ冬はちょっと寒いですね。普段は池に鯉もいるのですが、この日は寒すぎたのか鯉がいませんでした。 冬は冬でこもかけされた灯籠が可愛いのですが、夏の新緑の頃もきっと美しいんでしょうね。

    • 「上段の間」の奥の濡れ縁を渡った先に茶室「不莫庵」へと続く階段があります。

    • こちらが控えの間。 御茶席に呼ばれた客人が、主人から呼ばれるのを待つお部屋ですね。 こちらのしつらえもまた凝っておりまして、床板は樹齢約千年の「紅葉」の一枚板! 天井は「真菰(まこも)」(稲科の植物)の茎張りという変わった造りになっています。

    • そしてこちらがお茶室。 玄関で申し込めばこちらでお抹茶をいただくことができますよ。 お抹茶を嗜んだあとは、天井をご覧ください。 二層構造になっておりまして、桐板天井に、神代杉の1枚板を貼っているというユニークで珍しい天井です。

    • 1階の奥には蔵を改装した展示室「鬼川文庫」もあります。 野村家伝来の刀剣や工芸品、前田家や明智光秀からの書状などが展示されています。 徳川幕府の貨幣制度の図解がなかなかに面白かったですよ。

    • <武家屋敷跡 野村家> ○ 開館時間 8:30~17:30(4月〜9月)、8:30~16:30(10月〜3月)   ※入館は閉館の30分前まで ○ 休館日 1月1日・2日、12月26日・27日 ○ 入館料 大人550円、高校生400円、小中学生250円 ○ 茶菓料 300円(抹茶1服・干菓子付)※抹茶を希望の際は玄関受付で要申込

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    【11:40】路地裏のスープのお店「eden」でランチ

    【11:40】路地裏のスープのお店「eden」でランチ

    野村家から徒歩2分、今回訪れたのは長町の路地裏にあるカフェ「eden(エデン)」。こちらなんと野菜が主役のスープのお店なんです。寒さで冷えた体を温めます。

    • 「野村家」から「旧加賀藩士高田家跡」の方へと少し戻り、長町四の橋を渡り路地裏を進みます。少し進むと「すみれハウス」という看板がありますので、それを見逃さないでくださいね。

    • 看板のある方へ目をやる遠くに「すみれハウス」というなんともノルタルジックなクリーム色の建物があります。 建物に沿って右奥に「eden」の入り口がありますよ。

    • 店内は外観からは想像できない、レトロでかわいくて素敵な空間。 そして各テーブルにはリンゴの置物が1つずつ。 店名が「eden(エデン)」だからリンゴだそうですよ。

    • 「eden」のメニューは基本毎日日替わりです。 この日のおまかせランチセットは1,600円(税込)。 内容により価格も変わるそうなので、お店のInstagram(https://www.instagram.com/s.s_eden/)でご確認ください。

    • サラダとキッシュの前菜。

    • 淡路島島の環ファームさんの葉玉ねぎスープ。 これがすっごい美味しい! 野菜そのものの旨みが十分に染み出していてちゃんと味わいはあるのに、それでいてなんとも優しい味。 これはリピーターが続出するのも頷けます。

    • こちらは蒸し鶏の海南蛮飯風ライス。 これまたいい塩梅の味付けでどんどん食が進みます。 <eden> ○ 営業時間 11:00〜15:00 ※なくなり次第終了 ○ 定休日 火曜・水曜

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    【12:40】加賀藩の町民文化に触れる「金沢市老舗記念館」

    【12:40】加賀藩の町民文化に触れる「金沢市老舗記念館」

    「金沢市老舗記念館」は、藩政時代からの薬種商「中屋薬舗」の建物を移築した館。当時の店先を再現した「みせの間」や「花嫁のれん」に工芸菓子など金沢の伝統的町民文化に関する資料が展示されていて、藩政期の商家や町民文化に触れることができます。

    • 「eden」でランチをいただいたら、再び大野庄用水沿いを香林坊・片町方面へと歩みを進めます。青木クッキングスクールの近くに「金沢市老舗記念館」があります。

    • 館内に入るとすぐ右手にあるのが「みせの間」。 江戸時代の「中屋薬舗」の店の様子が再現されています。 時代劇で見る薬種問屋ってまさにこんな感じですよね。 16.5畳という広さで、間口が広く奥行きはさほどないという造り。 中央の間仕切りの奥には番頭さんがいて、後ろに薬箪笥があり、ついつい見入ってしまいます。

    • 1階の奥へと進むと、来客の上がり口「おえの間」があります。 囲炉裏のある広々とした空間で、さらに奥には「座敷」、「書院」、「茶室」があります。 金沢の格式の高い商家には「茶室」が設けられていたんだそうですよ。

    • 4畳半の「茶室」。床の間に水屋も備えた造りになっています。 町屋に茶室があるのにびっくりですが、金沢の格式の高い商家には「茶室」が設けられていたんだそうですよ。

    • 「座敷」では、『加賀花てまり作品』が展示されていました。 加賀手まりは、加賀藩3代藩主・前田利常の正室、徳川家康の孫で2代将軍・徳川秀忠の娘・珠姫が輿入れの際に持参した手鞠が由来とされ、いつしか金沢では娘が嫁ぐ際に手縫いの毬を魔除けとして持たせるという風習が広まりました。 今でも加賀手まりは、金沢の伝統工芸品として受け継がれています。

    • 1階奥の「書院の間」。 金沢市老舗記念館では館内の至る所に「花嫁のれん」が展示されています。 「花嫁のれん」も金沢の風習の1つで、花嫁の幸せを願い婚礼の日にのれんを贈るという伝統文化です。

    • 2階は展示場になっていて、『金沢老舗百年会展』が展示されています。 金沢で3代100年以上続く老舗が集う「金澤老舗百年會」の各老舗に伝わる歴史ある道具類が展示されています。

    • これは、ヨシダ印刷株式会社の活版組版の原型です。 諸江屋の落雁の木型なども展示されていて、これらを間近で見れるんですよ。 金沢の老舗の文化を感じられる場所なので是非!

    • 金沢の伝統的な婚礼模様を紹介するコーナーもありました。 花嫁のれんに、加賀水引細工で作られた婚礼飾り、めでたい席で振る舞われるお菓子など、THE金沢な、贅を尽くした婚礼道具が展示されています。

    • 金沢の老舗和菓子店「柴舟小出」の『花神輿』。 これ、なんとお菓子でできているんですよ!

    • <金沢市老舗記念館> ○ 開館時間 9:30〜17:00(入館は16:30まで) ○ 休館日 毎週月曜日(祝日の際は翌平日)、年末年始、展示替期間 ○ 入館料 100円、高校生以下無料  ※前田土佐守資料館・老舗記念館共通観覧券360円(発行日当日限り有効、高校生以下無料)

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    【13:20】「前田土佐守家資料館」で上級武士の姿を見る

    【13:20】「前田土佐守家資料館」で上級武士の姿を見る

    「前田土佐守家資料館」では、加賀藩の上級武士・前田土佐守家に伝来する古文書、武具や書画などが展示されていて、加賀藩上級武士の姿を垣間見ることができます。前田土佐守家の初代は、加賀藩祖・前田利家とその正室・まつの次男の前田利政。要は加賀藩主前田家の分家筋ですね。明治維新まで加賀藩に仕え、なんとその禄高は1万石以上!ちょっとした大名並みです……加賀藩の要職、家老に当たる年寄という役職を務めた家が8家あり、「加賀八家」と呼ばれていて、前田土佐守家もその「加賀八家」の1つ。まごうことなき上級武士です!

    • 館内では加賀藩の職制度や特色、加賀八家についての解説があったり、1階展示室奥には庭園を眺めることができる庭園鑑賞室などもあります。 前田土佐守家資料館には約9000点もの展示資料があり、年4回ある企画展で約80点ずつ公開されています。 訪れた時は『前田土佐守家当主 京へ行く』という企画展が開催されていました。 江戸へ行く参勤交代は有名ですが、他にも大阪や京都などへ藩から任命された藩士が向かったのです。 前田土佐守家が京へ赴いた際の旅程などが展示されていて、なかなかに興味深いですよ。

    • 2階には映像コーナーや体験コーナーがあり、女性の書状、いわゆる手紙の読み方・たたみ方の解説パネルや甲冑の着用双六などがありました。 また「かなざわミュージアムARアプリ」が利用でき、展示物にスマホのカメラなどをかざすと映像や3D、映像などで楽しむこともできます!

    • <前田土佐守家資料館> ○ 開館時間 9:30〜17:00(入館は16:30まで) ○ 休館日 毎週月曜日(祝日の際は翌平日)、年末年始、展示替期間 ○ 入館料 310円、高校生以下無料  ※前田土佐守資料館・老舗記念館共通観覧券360円(発行日当日限り有効、高校生以下無料)

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    【14:00】レトロで洒落た空間のカフェ「いしかわ門」

    【14:00】レトロで洒落た空間のカフェ「いしかわ門」

    武家屋敷といえば長町に集まっているのですが、金沢城の大手門近くにも「寺島蔵人邸」という武家屋敷があります。長町から百万石通り、お堀通りを歩いて金沢城の周囲をぐるっと回ります。金沢城石川門を過ぎ兼六園下まで来たら、ちょっとカフェで一服しましょう。今回おじゃましたカフェはその名も「いしかわ門」です。

    • 「Coffee House いしかわ門」は、兼六園下交差点から少し先へ行った兼六大通沿いにあります。 周りは駐車場しかない中ポツンと佇むレトロな建物なのですぐわかりますよ。

    • 鉄の柱や梁がなんともレトロで瀟洒な雰囲気を醸し出す店内。 40年以上続く常連さんに愛される喫茶店です。

    • ケーキセットは750円(税込)。 丁寧にドリップされたコーヒーが美味しかったです。 ケーキも甘過ぎず、程よい甘さで歩き疲れた体を癒してくれました。 <いしかわ門> ○ 営業時間 7:30〜20:00(日曜8:00〜20:00) ○ 定休日 不定休

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    【14:50】加賀藩中級武士の武家屋敷「寺島蔵人邸」

    【14:50】加賀藩中級武士の武家屋敷「寺島蔵人邸」

    「寺島蔵人邸」は、江戸時代後期の加賀藩の中級武士であり、画家でもあった寺島蔵人(てらしまくらんど)の屋敷。建てられたのは寺島蔵人の祖父の頃で、江戸時代中頃。長屋門が失われ、家屋も一部縮小改築されてはいますが、家屋、土蔵、土塀は現存していて、加賀藩中級武士の屋敷の様子を今に伝えてくれています。

    • 「寺島蔵人邸」は、金沢城の大手門跡と主計町・ひがし茶屋街のちょうど中間くらい、森八本店の裏手にあります。 江戸時代この辺りは長町と同じく中級武士たちの居住区でした。

    • 寺島蔵人は禄高450石。 現在の「寺島蔵人邸」は、1階に13畳半の座敷、5畳の茶室、寺島邸を訪れた浦上玉堂が琴を弾いた部屋という4畳の間の他、展示室などがあります。 2階には「白雲深処」と呼ばれる蔵人の画室8畳の間があるそうですが、安全上の理由からこちらは非公開になっています。

    • ここが寺島邸を訪れた浦上玉堂が琴を弾いたという「玉琴の間」。 ちゃんと琴の音が響くような造りになっているんです。

    • 「乾泉亭」という名の茶室。 こちらでも受付で申し込めばお抹茶がいただけます。

    • 寺島蔵人亭も庭が有名で、庭の散策ができるのですが、この日は雪が降り積もっていて庭の散策はできませんでした。 ここも池泉回遊式の庭なのですが、池は水のない枯池なんです。 そこから寺島蔵人亭の庭園は「乾泉」と呼ばれています。 茶室の「乾泉亭」もここからつけられてるんですね。 春には樹齢300年のドウダンツツジの花が咲き誇りまさに圧巻の景色だそうです。 これはまた春に訪れたいですね。

    • 加賀藩13代藩主斉泰から送られた書など、たくさんの所蔵作品があり、展示室で拝見することができます。 中級武士に藩主から書が送られるというのも不思議なものですが、実は寺島蔵人、とても有能でまた領民のために働く人だったのですが、いつの世もそれを快く思わない上司がいるもので、左遷させられちゃったんです。 そのことを詫びた書ではないかと言われてます。

    • <寺島蔵人邸> ○ 開館時間 9:30〜17:00(入館は16:30まで) ○ 休館日 毎週火曜日(祝日の際は翌平日)、年末年始、展示替期間 ○ 入館料 310円、高校生以下無料 ○ 茶菓料 350円(抹茶1服・干菓子付)※抹茶を希望の際は玄関受付で要申込

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    【15:50】豪姫の屋敷があった「黒門前緑地」

    【15:50】豪姫の屋敷があった「黒門前緑地」

    金沢城黒門のすぐ近くにある「黒門前緑地」は、加賀藩初代藩主・前田利家の四女である豪姫が住んでいた場所だと言われています。現在は金沢地方検察庁の検事正官舎だった建物と、世界的科学者・高峰譲吉博士の旧家屋が移築され一般に公開されています。

    • 金沢城黒門は大手堀のすぐそばにあり、「寺島蔵人邸」からも徒歩7分くらいと近いので是非立ち寄ってみてください。

    • “アドレナリン”を発見した科学者・高峰譲吉の実家で、加賀藩の御典医だった父・精一の邸宅として明治5年に建てられた邸宅の一部が移築されています。 もう一棟ある建物は、明治43年に建てられた「旧検事正官舎」。外観は洋風なのですが、内部には格天井の座敷などがある近代和風建築なのです。

    • 「黒門前緑地」は、桜の穴場スポットでもあります。 高嶺氏はワシントンに桜を植樹することにも尽力された方としても有名で、里帰りした桜も植樹されています。 桜の時期にも訪れてみて欲しい場所です。 <黒門前緑地> ○ 開館時間 9:30〜17:00 ○ 休館日 年末年始 ○ 入館料 無料

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    【16:30】尾山神社に戻ってゴール

    【16:30】尾山神社に戻ってゴール

    「黒門前緑地」を出たら、金沢城周辺のお堀通りを通り、尾山神社へ戻ってゴールです!金沢城の周辺をぐるっと巡りながら、下級武士の《足軽》、550石の中級武士《旧加賀藩士高田家跡》、1200石の中級武士《野村家》、450石の中級武士《寺島蔵人邸》をみて回りました。途中、「金沢市老舗記念館」では町民文化に触れ、「前田土佐守家資料館」では加賀八家と呼ばれる上級武士の暮らしぶりも見ることができます。これらを見比べながら訪ね歩くと、江戸時代の身分制度による暮らしぶりの違いや日常を垣間見ることができるかもしれませんよ。

    • お堀通りを歩き、尾山神社へ向かうと「鼠多門・鼠多門橋」に出会います。 雪化粧が施された「鼠多門橋」もなかなか綺麗でした。時間に余裕があれば金沢城内まで足を伸ばしてみるのもいいですね。 ※このコースは2022年1月15日に行って来ました。新型コロナウイルスの影響で、営業形態、営業時間や定休日が表記と異なる場合がありますので、ご利用の際は必ず事前にご確認ください。 ※今回訪れたお店では、感染防止対策としてアルコール消毒やスタッフのマスク着用を実施しています。

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