金沢の土から生まれた自然のおやつ「おさつスイーツ工房 おいも家」

近江町市場の中にある「おさつスイーツ工房 おいも家」は、加賀野菜のひとつ五郎島金時をはじめ、全国のおいしいさつまいもの魅力を新発見、再発見できる。じっくりと火を通して甘みを最大限に引き出した焼き芋も、フォトジェニックなスイーツも、すべて無添加の自慢のおさつスイーツだ。

メニューも店内もおいもだらけ!

秋の味覚の代表的な存在のひとつさつまいも。そのさつまいものおいしさを一年を通して堪能できるのが、近江町市場十間町口近くの「おさつスイーツ工房 おいも家」。焼き芋が染め抜かれたかわいらしいのれんと、壁一面に描かれたさつまいものイラストが印象的だ。

店名の通り、メニューはすべてさつまいも。

一番人気の「おいもんぶらん(980)」は、ほとんどの人が写真や動画を撮るという。というのも、たっぷりとかかるさつまいもペーストは、注文を受けてからお客様の目の前で絞り出すのだ。ときには器から飛び出すほどに絞り重ねられるから食べごたえも抜群!

もちろんおいもんぶらんの魅力は見た目だけではない。ベースに敷かれたメレンゲ、ダイスカットの焼き芋、生クリームと自慢のジェラート(五郎島金時、金沢ほうじ茶、おいもチーズケーキからチョイス。おいもチーズケーキは+100)、仕上げに挿すのは店内揚げのさつまいもチップスと、味も食感も盛りだくさん。

当初、おいもんぶらんでしか食べられなかったおいもチーズケーキは、ファンのリクエストから商品化されるほどの人気だ。

 

独特なカップの形は、手で握りやすくするため。イートインも可能だが、食べ歩きたいという人への思いやりのあらわれ。

 

 

ていねいに裏ごしされた口当たりなめらかなペースト。これでもかと絞り重ねられる様子は圧巻!

 

 

さつまいも本来の味を存分に楽しみたいなら、おすすめはもちろん焼いも(100g240円~)。ほくほく系の五郎島金時を中心に、しっとり系の紅はるか、ねっとり系の安納芋、シルクスイートなど、季節によって一番おいしい焼いもを提供している。

この焼いもに、大胆にジェラートをトッピングしたのが「おいもアイス」。冷たいジェラートがだんだんと溶けて、あつあつの焼いもに染みていって、味わいも食感も何度でも楽しめる一品だ。

 

焼いもにシングルは+200円、ダブルは+380円でこの大迫力。熱いと冷たいの無限ループ!

 

 

持ち帰りやお土産にぴったりなのが「濃厚おいもプリン(390)」。卵黄、牛乳、生クリームと砂糖というベーシックなプリンの材料にたっぷりのさつまいもを加えただけ。余計な味や香りをつける添加物は一切、入っていないため、さつまいも本来の味と香りを存分に味わえる上、あと口はさっぱりという、おいも家スタッフイチオシの絶品プリンだ。

五郎島金時がベースだが、時期によっては別のさつまいもを使ったプリンもお目見えするから、食べ比べたい人はこまめなチェックを。

テイクアウトだけでなく、「家まで待てない」という人は、店舗横のイートインコーナーへGO

 

 

おいもんぶらんのトッピングにも使われるおさつチップスも注文が入ってから揚げるスタイル。あつあつのパリパリとした食感と仕上げにふりかけたほのかな塩味がクセになる。単品での提供は期間限定。カップ220円、茶袋550円、持ち帰り用350

 

 

 

おいしさの秘密は急速冷凍

主役のさつまいもをはじめ、おいも家が使う素材はすべて国産。乳製品や砂糖も、さつまいもの風味をより引き出すものを厳選している。

何より一番のこだわりは、焼いもづくり。甘みと旨味を引き出すため、低温でじっくり90分焼いたあと、なんと専用の冷凍庫で急速冷凍するのだとか!

「これで、お芋の甘さがぎゅうっと凝縮するんです」と話してくれたのは店長。「ぎゅうっ」の部分に一層力がこもっていたのが印象的で、それだけこの作り方に自信を持っているのだろう。

その自信は、おいも家の焼いもを一口かじれば「超」納得。今まで何度も食べて、よく知っているはずの焼いもなのに、食感、甘さともに格別なのだ。

 

冷凍の焼いもも販売されているので、お土産にはそちらを。自然解凍や焼き直すのではなく、電子レンジで一気にあたためるのがおいしく食べるコツ。

 

「おいも家のスイーツは、添加物を一切、使いません。安全で、安心できる自然のものを提供するという意味もありますが、一番の理由は、素材そのものがおいしいから、余計なものを加える必要がないからなんです。素材のおいしさ、食べる楽しさを五感で味わってもらいたいというのがおいも家のコンセプトです」(店長)

ほぼすべての工程を店内工房で手づくりするのも、できたてでしか味わえない食感や香り、作る工程まですべて楽しんでほしいからなのだそう。

 

 

自称「お芋3姉妹」。マスクの下の素顔は残念ながら見せてもらえなかったが、それぞれに「推し」の商品があるそうだから、訪れた際におすすめポイントを教えてもらうのも楽しそう。

 

 

 

地元素材のよさ、金沢をはじめ石川県のよさを再発見してほしい

おさつスイーツ工房 おいも家を運営するのは「かち組カンパニー」。近江町を中心に、石川県内で飲食店を経営する会社だ。居酒屋、焼き鳥、立ち食いおでんなど扱う商品はさまざまだが、すべての店舗に共通するのは「石川の旨い」の提供。

自然が豊かで、山海里の幸が豊富な石川県の海鮮や野菜の良さを改めて感じてほしいというのがこの会社の経営の思いだ。

その思いから、20215月には伊勢神宮に濃厚おいもプリンを奉納。食に関わるものとしての「正直なものづくり」と「今後のものづくりにかける思い」を誓い、「地域と近江町市場の発展」を願ってきたのだそうだ。

「伊勢神宮奉納ギフトセット(2,600)」は、店頭でも販売中。

 

 

おいも家インスタグラム:@oimoya.1010

 

 

 

 

※価格はすべて税込

 

取材日時2021912

 

取材・文 小杉智美

 

 

店舗情報

店舗名 おさつスイーツ工房 おいも家
住所 金沢市上近江町33番地1(近江町市場内)
電話番号 076-208-4437
営業時間 10:00~17:00
定休日 水曜(*営業時間・休日は状況によって変更することがあります。最新情報はインスタグラムからご確認ください)